電気代の平均額は?4人家族など世帯別の平均額や節約法も解説
今回は、世帯人数別・季節別・地域別・電力別に、電気代の平均金額をご紹介します。電気代が高くなりやすい家庭の特徴や、電気代を安くする有効な方法も解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
電気料金はいつから高くなっている?
電気料金の値上げが始まったのは、2021年9月頃からです。下記のグラフは、2004年4月から2022年2月までの電気料金の推移を示したもの。2021年9月頃を境に、短期間のうちに電気代が高騰しているのが確認できます。
■電気代の推移(2014年3月~2022年2月)
※出典:「東京電力エナジーパートナー「数表でみる東京電力・平均モデルの電気料金」より加工
電気料金の値上げには、下記のようにいくつかの要因があります。
- <電気料金値上げの主な要因>
- ・発電に使われる石炭やLNGなど燃料価格の高騰
- ・ウクライナ情勢の緊迫化に伴う国際情勢の不安定化
- ・再生可能エネルギー発電促進賦課金の値上げ
電気料金は、複合的な要因が絡み合って高騰しています。全国の大手電力会社が2023年4月以降に料金プラン見直しを発表し、それに対して政府は値上げ幅を抑えるよう指示している状況です。2023年4月現在、各電力会社が経済産業省に申請した値上げ幅は17.6~40.9%であり、今後も電気料金の値上がりは続く可能性があります。
世帯人数別の電気代平均を比較
「今月は電気代が高い」など、月ごとにかかった料金の比較はできるものの、ほかの家庭と比較して電気代が高いかどうかを把握している方は少ないのではないでしょうか。自宅の電気代が高いか安いかを判断するには、世帯人数別の1ヵ月の平均電気代が1つの指標になります。 総務省統計局が公表している「家計調査報告」をもとに、世帯人数別1ヵ月の平均電気代(1~5人世帯)を見ていきましょう。
世帯人数 | 電気代/月 | 1人あたりの電気代 |
---|---|---|
1人 | 5,794円 | 5,794円 |
2人 | 1万1,307円 | 5,653.5円 |
3人 | 1万3,157円 | 4,385.7円 |
4人 | 1万3,948円 | 3,487円 |
5人 | 1万5,474円 | 3,094.8円 |
※出典:総務省統計局家計調査(2022年)「単身世帯」、総務省統計局家計調査(2022年)「2人以上世帯」
世帯人数が増えるほど電気代が高くなるのは想像がつくと思います。一方で、1人あたりの電気代を見てみると、世帯人数の増加に伴って電気代が下がっています。これは、電気代が人単位ではなく世帯単位で計算されるためです。
電気代の基本料金は、世帯ごとにアンペア数に応じた固定費であり、世帯人数が多くても基本料金に変わりはありません。そのため、同じ契約世帯で電気を使う人が増えるほど、1人あたりの電気代は安くなるのです。
多くの電力会社は、家族が3人以上のファミリー世帯がお得になる電力プランを展開しています。子供の誕生などで家族が3人以上に増えた方は、そうしたプランへの変更の検討をおすすめします。
なお、親世帯と子世帯で家計を別にしている二世帯住宅などのケースでは、同じ建物内でも二世帯分の電気代が発生します。
季節別の電気代平均
電気代は季節によっても変動します。四半期ごとの平均的な電気代は下記のとおりです。
1~3月 | 4~6月 | 7~9月 | 10~12月 | |
---|---|---|---|---|
1人暮らし | 7,749円 | 6,333円 | 6,418円 | 6,557円 |
2人以上世帯 | 14,847円 | 11,911円 | 11,662円 | 12,293円 |
※出典:総務省統計局家計調査(2022年)「単身世帯」、総務省統計局家計調査(2022年)「2人以上世帯」
特に気温が低い冬場には、電気代が高くなりやすいことがわかります。暖房器具の利用頻度が高くなることに加え、稼働させる時間も長くなることから、多くの電力を消費してしまうのです。冬場の暖房器具の使い方を工夫することが、年間を通じた電気代の節約に役立つと考えていいでしょう。
地域別の電気代平均
電気代は地域を管轄している電力会社によっても異なります。地域別の電気代平均は次のとおりです。
- <地域別の電気代平均額>
- ・北海道地方:1万3,084円
- ・東北地方:1万3,835円
- ・関東地方:1万2,262円
- ・北陸地方:1万5,517円
- ・東海地方:1万2,439円
- ・近畿地方:1万2,221円
- ・中国地方:1万4,743円
- ・四国地方:1万3,450円
- ・九州地方:1万1,894円
- ・沖縄地方:1万1,616円
※出典:総務省統計局「家計調査(2022年)都市階級・地方・都道府県庁所在市別」
電気代の平均額が最も高いのは北陸地方、最も低いのは沖縄地方であることがわかります。電気代の平均額が高い地域にお住まいの方は、電気料金プランの見直しを検討しても良いかもしれません。
オール電化とガス併用住宅の電気代平均
オール電化とガス(都市ガス・LPガス)併用住宅では電気代に差が生じることがあります。それぞれの電気代の平均を見ていきましょう。
オール電化住宅 | 電気・ガス併用住宅 | |
---|---|---|
1人暮らし | 1万1,415円 | 6,808円 |
2人暮らし | 1万4,303円 | 1万1,307円 |
3人世帯 | 1万5,873円 | 1万3,157円 |
4人世帯 | 1万7,738円 | 1万3,948円 |
※オール電化住宅:関西電力「オール電化世帯人数別の電気代平均額」(4人世帯の平均額は4人世帯以上を含む)、電気・ガス併用住宅:総務省統計局「家計調査(2022年)世帯人員・世帯主の年齢階級別」
オール電化住宅は、家庭内のすべてのエネルギー源を電力でまかなっているため、電気・ガス併用住宅よりも電気代が高くなっていますが、ガスの基本料金が不要になる点はメリットです。
なお、ガスのエネルギー効率は電気よりも高いことから、電気・ガス併用住宅でもガスを効率良く利用することで光熱費の合計額は抑えることができるでしょう。
電気代が高くなりやすい家庭の特徴
家族の人数にかかわらず電気代を節約する上で重要なのは、自宅の電気使用の傾向を知ることです。実は同じ世帯人数やアンペア数でも電気代は家庭によって大きく異なる場合もあります。ではどんな家庭だと電気代が高くなる傾向にあるのでしょうか。
ここでは、1時間あたりにかかる電気料金の目安である電力料金単価を31円で計算します。
その1:洗濯乾燥機を頻繁に使用している
洗濯乾燥機は家電の中でも特に消費電力が高いため、頻繁に使うと電気代が高くなります。洗濯乾燥機を毎日使った場合と、週に2回使った場合の料金の比較を見てみましょう。洗濯機の1回あたりの電気代は、79円で換算していきます。
使用家電 | 1ヵ月の電気代 |
---|---|
ドラム式洗濯乾燥機 ※参考:Panasonic VXシリーズ |
毎日使った場合:2,370円 週に2回使った場合:632円 |
世帯人数が多くなると、それに伴い洗濯物の量が増えるのは仕方のないことでしょう。しかし、毎回乾燥機を使って乾かしていては、電気代がかさんでしまいます。洗濯物を干す手間が省けるのはとても便利な反面、使い過ぎには要注意です。
その2:ペットを飼っている
ペットを飼っている家庭も電気代が高くなる傾向があります。住人の不在時もペットが快適に過ごせるようにエアコンなどの家電を稼働させる必要があるからです。1例として1ヵ月あたりのエアコン代とペットヒーター代を確認してみましょう。
使用家電 | 1ヵ月の電気代 |
---|---|
エアコン(1年中使用) ※参考:三菱電機霧ヶ峰Zシリーズ(10畳) |
2,666円 |
ペットヒーター(毎日10時間使用) | 183~1,148円 |
上記のようにペットにとって快適な環境を整えるためには、通常よりも多くの電気代がかかることがわかります。ほかにも、魚を飼う家庭であれば水槽の酸素ボンベなどの電気代がプラスαでかかります。室温や照明などペット用の環境を整える必要がある場合は、自ずと電気代も高くなっていくはずです。
その3:在宅勤務の時間が長い
在宅勤務など自宅で長時間過ごす機会が多い家庭も、電気代が高くなる傾向にあります。例えば、6畳の部屋で1日8時間の在宅勤務を行うことによって生じる1日の電気代は下記が想定されます。
使用家電 | 1ヵ月の電気代 |
---|---|
エアコン ※参考:三菱電機霧ヶ峰Zシリーズ(6畳) |
冷房:約3,169円 暖房:約3,444円 |
パソコン(PC) | ノートPC:約16~41円 デスクトップPC:約69円~126円 |
照明(28Wの電球を8時間点灯) | 蛍光灯:約429円 LED:約206円 |
合計 | 約3,400~4,000円 |
リモートワークで自宅にいながら仕事ができるのは効率的だといえますが、自宅の電気代においては対策を練る必要があります。電力プランの見直しなどうまく電気代を節約してみてはいかがでしょうか。
電気代を安くする上で有効な方法
家庭環境によってはついつい高くなってしまう電気代ですが、安く抑えるためにはさまざまな方法があります。「電気代がかさんで困る」という方は、まず下記で紹介する方法を実践してみましょう。
無駄な電気を使わずに「節電」を徹底
節電は今すぐ実行できる方法であり、節約の基本でもあります。「人がいない部屋はこまめに照明を消す」「起動時に電気代がかかるエアコンの冷房は無闇にオンオフしない」などすぐできる節電は、特に効果があります。
契約する電力プランを見直す
電力プランの見直しは、長い目で見れば最も効果が高い方法だといえます。初期費用をほとんどかけずに毎月の電気代を効果的に下げられるので、節電や省エネ家電への買い替えをすでに行っている場合でも有効です。現在の電気代が高いと感じる場合はぜひ検討しましょう。
電気代の平均にまつわる疑問をQ&Aで解消!
電気代の平均について、よくある質問をQ&Aにまとめました。自宅の電気代の平均額との比較や、電気代を抑えるコツなどを確認しておきましょう。
世帯ごとの電気代の平均は?
世帯人数ごとの電気代平均額は下記のとおりです。
- <電気・ガス併用住宅の世帯ごと電気代平均額>
- ・1人:6,808円
- ・2人:1万1,307円
- ・3人:1万3,157円
- ・4人:1万3,948円
- ・5人:1万5,474円
※出典:「総務省統計局「家計調査(2022年)世帯人員・世帯主の年齢階級別」
世帯人数が増えるごとにトータルの電気代は高くなりますが、基本料金は変わらないため1人あたりの電気代は割安になるのが一般的です。ただし、二世帯住宅など居住空間が分かれている場合には、二世帯分の電気代が発生する点に注意してください。
電気代が高くなりやすい家庭の特徴は?
次の特徴にあてはまる家庭では、電気代が平均よりも高くなる傾向があります。
- <電気代が高くなりやすい要因>
- ・洗濯乾燥機を頻繁に使用している
- ・ペットを飼っている
- ・在宅勤務の時間が長い
暮らし方によって、電気代は少なからず変動します。しかし、電気代は、電化製品の利用方法を工夫するほか、ライフスタイルに合った電力プランに変更することで節約できる可能性は高いです。
電気代を安くする有効な方法は?
電気代を現状よりも安く抑えるために有効な方法としては、下記の3点が挙げられます。
- <電気代を安くする方法>
- ・無駄な電気を使わずに「節電」を徹底
- ・契約する電力プランを見直す
電気の使い方と電力プランの両面から、電気代を削減するための対策を講じるのがポイントです。電気は暮らしに必須のエネルギー源のため、節電だけでは限度があります。電力プランを見直せば、無理なく電気代を節約できる可能性が高まるでしょう。
【まとめ】ライフステージが変わっても安心なのはHTBエナジー
現在、契約中の電力プランを見直せば毎月の電気代を自動的に節約でき、長い目で見てお得になる可能性があります。世帯別の電気代平均を見ると、世帯数によっても電気代は変わっていることがわかりました。そのため、ライフステージが変わってもお得になるプランだとうれしいですよね。
例えば、毎日2時間電気代が無料になる「ママトクプラン」は、電気をたくさん使いたい、集中的に時間を区切って電気を使いたい方などにおすすめです。HTBエナジーであれば、電気代のシミュレーションやお電話でのご相談もできますので、お気軽にご検討ください。
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