3人・4人・5人家族の引っ越し費用相場は?人数・距離・時期別に解説
引っ越し費用を決める3つの要素
引っ越しの相場を確認する前に、前提として、引っ越し費用はどのような要素から決まるのか知っていくのが重要といえます。ここでは、引っ越し費用を決める3つの要素について解説します。
旧居から新居までの移動距離
引っ越し費用を決める重要な要素の一つが、旧居から新居までの移動距離です。移動距離が長くなるほど、引っ越し費用は高くなる傾向にあります。長距離の移動に伴い燃料費が増え、運転手の労働時間も長くなるためです。
たとえば、同じ市内での引っ越しと、隣県への引っ越しでは、費用に大きな差が生じます。
特に、県をまたぐ長距離移動では、高速道路の利用料金も加算されるため、さらに費用が膨らみます。
新居に持っていく荷物量
引っ越し費用は荷物量によっても変わります。荷物が多ければ多いほど、引っ越し費用は高くなる傾向にあります。荷物を運搬するトラックのサイズが大きるほか、必要な作業員の数が増えるためです。
たとえば、3人家族と5人家族では、家具や家電、衣類、食器などの量が異なります。一般的には、5人家族のほうが荷物量は多くなるため、引っ越し費用も高くなると考えられます。
また、家族だけでなく、ライフスタイルによっても荷物量は異なってくるものです。趣味の道具が多い家庭や、子どもの成長に合わせて家具や玩具が増えている家庭もあります。
引っ越しをする際は、不要な荷物を処分したり、荷造りを工夫したりすることで、なるべく荷物量が減らし費用を抑えるのがよいでしょう。
引っ越しする時期
引っ越し費用は、時期によって大きく変動します。一般的に、5月~1月の間は通常期といわれており、この時期は比較的需要が少ないため、費用も抑えられる傾向にあります。引っ越し業者の稼働率が低いため、割引やキャンペーンなども多く実施されるでしょう。
対して、繁忙期の2月~4月の間は、進学や就職、転勤などで新生活を始める人が多いため、引っ越し業者の需要が高まります。この時期は、費用が通常期の1.5倍~2倍程度に跳ね上がるケースも少なくありません。
また、繁忙期は費用が高くなるだけでなく、引っ越しの予約も取りにくくなります。希望の日時に引っ越しができないこともあるため、引っ越しが決まり次第、なるべく早めに予約したがよいでしょう。
可能であれば、通常期に引っ越しを計画すると、費用面でもスケジュール面でも余裕を持って対応できます。
【人数・距離・時期別】引っ越し費用の相場
では、家族で引っ越しをする際、費用はどのくらいかかるのでしょうか。人数・距離・時期別の引っ越し費用の相場について解説します。前述のとおり、さまざまな要素によって引っ越し費用は変わってくるため、あくまでも参考として見ていきましょう。
通常期(5月〜1月)に引っ越す場合の費用相場
通常期(5月〜1月)の引っ越し費用の相場は次のとおりです。
移動距離 | 3人家族 | 4人家族 | 5人家族 |
---|---|---|---|
~15km未満 (同じ市町村) |
70,000円 ~80,000円程度 |
70,000円 ~90,000円程度 |
80,000円 ~95,000円程度 |
~50km未満 (同じ都道府県) |
80,000円 ~100,000円程度 |
80,000円 ~100,000円程度 |
データなし |
~200km未満 (同じ地方) |
90,000円 ~100,000円程度 |
80,000円 ~100,000円程度 |
データなし |
~500km未満 (隣の地方) |
160,000円 ~170,000円程度 |
160,000円 ~180,000円程度 |
170,000円 ~200,000円程度 |
500km以上 (遠い地方) |
160,000円 ~220,000円程度 |
210,000円以上程度 | 200,000円 ~230,000円程度 |
データからは、3人家族と4人家族を比べると、そこまで費用相場に大きな差がないことが分かります。これは、家族の人数に関係なく、荷物量により費用が変わってくるためでしょう。
また、移動距離が200km以上(隣の地方への移動程度)になると、家族の人数問わず引っ越しの費用相場が跳ね上がっていることが分かります。引っ越しを計画する際の参考にしてください。
繁忙期(2月~4月)に引っ越す場合の費用相場
繁忙期(2月~4月)の引っ越し費用の相場は次のとおりです。
移動距離 | 3人家族 | 4人家族 | 5人家族 |
---|---|---|---|
~15km未満 | 80,000円 ~100,000円程度 |
100,000円程度 | 110,000円程度 |
~50km未満 | 110,000円 ~120,000円程度 |
130,000円 ~150,000円程度 |
データなし |
~200km未満 | 130,000円 ~180,000円程度 |
150,000円 ~200,000円程度 |
データなし |
~500km未満 | 230,000円 ~260,000円程度 |
260,000円 ~300,000円程度 |
データなし |
500km以上 | 290,000円 ~320,000円程度 |
300,000円 ~350,000円程度 |
データなし |
繁忙期には、通常期に比べて引っ越し費用が20%~30%ほど高くなります。特に、移動距離が200km以上(隣の地方への移動程度)と越えると、通常期との費用の差がさらに大きくなるでしょう。
ただし、早めに予約することで多少は費用削減が可能な場合もあります。引っ越しの計画を立てる際は、その点を考慮しましょう。
家族の引っ越し費用総額の相場
引っ越しに際は、引っ越し費用だけでなく、新居の初期費用や、新しく購入する家具・家電の費用なども考慮することが重要です。家族の人数や引っ越し先の条件によって費用総額は異なりますが、事前に相場を把握しておくことで、予算オーバーを防げます。
3人家族、4人家族、5人家族の引っ越し費用総額の相場は、下記のとおりです。
3人家族 | 4人家族 | 5人家族 | |
---|---|---|---|
引っ越し費用 | 70,000円 ~100,000円程度 |
70,000円 ~100,000円程度 |
80,000円~ 110,000円 |
賃貸物件の初期費用 | 500,000円 ~600,000円程度 |
700,000円程度 | 1,000,000円程度 |
家具・家電の購入費用 | 70,000円 ~80,000円程度 |
90,000円 ~100,000円程度 |
100,000円 ~110,000円程度 |
合計 | 600,000円 ~800,000円程度 |
800,000円 ~900,000円程度 |
1,200,000円程度 |
引っ越し費用以外に、賃貸物件の初期費用として50~100万円程度 が必要となるケースが多いようです。大きな額となるので、引っ越し前に見込んでおきましょう。なお、初期費用には、敷金や礼金、仲介手数料、前家賃、火災保険料が含まれます。
家具・家電の購入費用は家庭によって大きく異なってくるでしょう。なるべく旧居の家具・家電を新居に持っていくことで、購入費用を大幅に抑えられます。
以下、引っ越し費用を抑えるコツをお伝えしていきます。ぜひ参考にしてみてください。
家族の引っ越し費用を安く抑える5つの方法
家族の引っ越し費用を安く抑えるにはどのような方法があるのでしょうか。家族の引っ越し費用を安くする方法について詳しくみていきましょう。
引っ越し費用が安い時期を選ぶ
繁忙期を避けて引っ越しをすると費用を大幅に抑えられます。引っ越し費用が比較的安い通常期であれば、繁忙期と比べて数万円も節約できる可能性があります。5月~1月の通常期は引っ越しの需要が少なく、費用が安い傾向があるためです。
一方で、2月~4月の繁忙期は新生活を始める人が多いため、引っ越し業者の需要が高まり、費用も上昇します。そのため、もし引っ越しの日程を柔軟に決められるなら、5月~1月の通常期に引っ越しする計画を立てるとよいでしょう。
家族の引っ越しでは費用が高額になりがちなので、安い時期の選択は大幅な節約につながります。
複数の引っ越し業者をよく比較する
家族の引っ越し費用を抑えるには、複数の引っ越し業者を比較することが重要です。複数の引っ越し業者に見積もりを依頼し、料金やサービス内容、オプションを詳しく確認しましょう。各業者の特徴や強みを把握することで、ニーズに合った最適な選択ができます。
また、引っ越し業者によっては割引キャンペーンや特典もあるので、見逃さないようにチェックしましょう。
さらに、他の業者の見積もりを提示しながら値引き交渉すると効果的です。競合他社の条件を示すことで、より有利な条件を引き出せる可能性が高まります。
不用品を処分して荷物量を減らす
不用品を処分して荷物量を減らすことも引っ越し費用を抑えるのに有効です。荷物量が少ないほど、トラックのサイズを小さくできるため、費用が安くなります。
引っ越しは、使わなくなった家具や家電、古い衣類などを見直す絶好の機会です。長年使っていないものや、新居では必要ないと思われるものを整理することで、荷物量を大幅に減らせます。
処分方法としては、リサイクルショップやフリーマーケットの利用がおすすめです。まだ使えるものであれば、売却することで処分費用を抑えつつ、わずかながらも収入を得られます。
また、使えない物がある場合は、自治体の粗大ゴミ収集サービスを利用するのがお得でしょう。
引っ越しの前に不用品を整理すると、引っ越し費用を抑えられるだけでなく、新生活をスッキリとスタートできるメリットもあります。
自分で荷造りするプランを選ぶ
自分で荷造りするプランを選ぶことも、引っ越し費用を抑える方法の1つです。自分で荷造りするプランでは、梱包作業を引っ越し業者に依頼せず、自分で行います。引っ越し業者は梱包作業にかかる人件費を削減することにより、その分費用を安くできます。
ただし、自分で荷造りをするには時間と労力が必要です。計画的に進めることが重要でしょう。特に、壊れやすいものや貴重品は丁寧に梱包し、安全に運搬できるよう気を付ける必要があります。
時間指定のないフリー便を利用する
引っ越し費用を抑える方法として、時間指定のないフリー便の利用も検討してみましょう。フリー便は、引っ越し業者が指定する時間帯に合わせて作業するプランです。引っ越し業者がスケジュールを組みやすい分、通常のプランよりも割安に設定されています。
フリー便は通常のプランより5,000円〜15,000円程度の節約が見込めるでしょう。
ただし、場合によっては、新居に到着した後、業者が到着するまで待機時間が発生するデメリットがあります。引っ越し業者の都合に合わせるため、作業開始時間が午後の遅い時間になる場合などに注意しましょう。
フリー便を選ぶ際は、引っ越し業者に作業開始時間の目安を確認しておくと安心です。また、午後になる場合の最終時間を確認しておくことで、予想外の遅い時間での作業開始を防げます。時間とコストのバランスを考慮し、ニーズに合うプランを選びましょう。
引っ越しは家計を見直すチャンス!
3人・4人・5人の家族で引っ越しする場合の、引っ越し費用の相場や引っ越し費用を抑える方法などを紹介しました。家族の引っ越し費用は、移動距離や荷物量、時期によって大きく変動します。早めに計画を立て、複数の引っ越し業者を比較して費用を少しでも安くしましょう。
新生活は、何かと出費がかさむものです。引っ越しを機に家計を見直すのもよいでしょう。生活するうえで欠かせない電気やガスの料金を見直せば、固定費が大幅に削減できる可能性があります。
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